意外と細かいところも、日用品で綺麗になるもんだ!












 えー、今回は不動車復活編第二弾。

 前回の第一弾で、普段ただ乗るだけライダーの人も多少メカに興味を持ってくれたでしょうか?!

 使い捨ての時代だけどイジればまだまだ乗れるバイクもあるもんです。一度壊す気でバラしてみよう。

  きっと楽しい!(おいおい)

 さて前回でキャブを取り外すところまでを紹介した。
  今回はいよいよこれを分解清掃する。
  キャブは非常に細かい部品で構成されているから、できればお家の中へ持ち込んでバラして欲しい。部品がどっかへ行っちゃってからじゃ遅いからなぁ。

 ちなみにオレは昔なくしたぞぉ!ゴムパッキン!!(涙)

 さてと、一応「キャブレターって何?」って人のために簡単に説明すると、キャブレターというのは混合気をつくる装置のことだ。省略してよくキャブって言ってるこのキャブレターには下部にガソリンをためておく部分(フロートチャンバー)があって、まん中に開いた筒まで通 った細い管(ジェット)がある。そこを、ガソリンが上がっていくわけだ。

  細い隙間を重力に逆らって液体が上がる『毛細管現象』は皆もご存知の通り。その原始的な自然の摂理を利用したガソリン気化器がキャブレターなのだ。原始的な仕組みだからこそ、非常にデリケートであることは否めないわけで、細かい隙間を全部綺麗にしてあげないといけない。

  今回、俺のバンディットの数年放置していたために、キャブの中はは錆とも砂とも言えない異物がビッシリでヒドイ有り様だったのだ。

 市販のキャブクリーナーをこのままでふきかける方法もたまに耳にするが、ゴムパッキンが痛むことや、剥離した汚れが再度詰まることを考えて、きっちり分解して清掃することにする。

 さて、順番に写真を見ながら作業を簡単に説明すると・・・

1.キャブをひっくり返して裏から開ける。

2.フロートを取り外す。今回これがダメになっていた。
  中にはゴミがたらふくたまっていた。

3.右が新品、左の汚れ具合が分かるだろう。

4.ホコリやゴミで詰まってしまったフロートの管。
 こりゃ、もう絶対何も通りません。
 ハリ金も歯がたちやしない。
 こんなになっちゃうと、もう交換するしかない。

5.市販のキャブレタークリーナーで掃除。
  換気に気をつけないと頭がフラフラしてくる。

6.真鍮ブラシでこすってひたすら汚れを落とす。
 細かいところは綿棒にクリーナーをつけて、
 ふくととれるよ。このへんは根気が勝負!
 でもねー、これがやってるうちにハマるのよ、
 関係ないとこまでピカピカにしたくなってくる。
 そこまでいけばあなたも立派なバカバイカー!

7.丁寧にメインジェットを外す。
 ジェット類は傷付きやすい金属でできているので、
 扱いは丁寧に。左にある黒いゴムパッキンの中にも
 ジェットがあるので、これも慎重に緩めてはずします。
 これもまた完全に詰まっていた。トホホ。

8.ジェットをクリーナー液にしばらくつけたら、
 細い針金で穴を清掃。
 何度も丁寧に繰り返して穴を元通りにする。
 この作業には荷札の針金が使えたりします。
 (これはおいらの行きつけのバイク屋、
  パドックシブヤのおっちゃんの直伝!)

9.さーて、さて、ほ〜らこんなに綺麗になりました。
 なんだか、とってもウレシイ!

10.一応クリーナー液につけておく。
  こんな時にもフィルムケースが使える。
  汚れが落ちにくい場合は、再度極細針金で貫通作業に励む。

11.その他の細かい穴も綺麗に貫通させる。
 結局、地味な作業の積み重ねなのだ。今回は割愛したけど、
 この後、サクションチャンバー(下図参照)や
 その内部のゴムなども台所用の中性洗剤で綺麗に洗った。
 このへんもパーツが細かいから、くれぐれも
 分解するときになくさないようにネ!

12.フロートチャンバーガスケット
  (下部のガソリンをためておく部分にはさまっている
   ゴムパッキン)が、ダメになっているので交換(右が新品)。

 以上だ。

 組み立てる時に部品を間違えないようにね。ニードルの締め具合などバラすときにノートに一応書いておくと安全かもしれない(オレはメンドーだからしないけど(-o-;)。

 今回、俺のバイクはここまで清掃して組み直したら動くようになった。シリンダーやカムなんかに破損のある場合はエンジン本体部分までバラす必要があるから、こんな手軽にはいかないけど、そのうち機会があったら写 真をとっておいて、またここで紹介できるといいかなとも思っています。

 さてさて、二回にわたり掃除話につき合ってくれてありがとう。ホントに動いた時は感動だからね!

  ほんではまた来月〜。